台北駅周辺に泊まる台湾旅行〜観光に便利な理由と拠点づくりのポイント

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台北駅周辺に泊まる台湾旅行〜観光に便利な理由と拠点づくりのポイント

添乗員ライターがお届けする海外旅行情報。今回は台湾旅行の玄関口、台北駅(台北車站)周辺エリアを取り上げます。台北で宿泊先を選ぶとき、西門町や中山、信義といった繁華街と並んで候補に挙がるのが台北駅周辺です。台湾鉄道・台湾高速鉄道・MRT・桃園MRTが一つに集まるこの駅の周辺に泊まると、市内観光はもちろん、九份方面や台中・台南への日帰り旅行まで、旅程全体の移動が驚くほど軽くなります。この記事では、台北駅周辺に泊まる利点と注意点、徒歩で回れる観光スポット、そして駅近のホテルまでを順にご紹介します。

項目内容
施設名台北駅(台北車站)
営業時間列車の運行時間に準ずる(早朝〜深夜)
定休日なし(年中無休)
住所台北市中正区北平西路3号
アクセス桃園国際空港から桃園MRT直達車で約35〜40分、台北松山空港からMRT文湖線・板南線を乗り継いで約20分
目次

泊まる前に知っておきたい注意点〜駅構内は「迷宮」と呼ばれる複雑さ

台北駅周辺の宿泊で最初に押さえておきたいのが、駅そのものの複雑さです。台北駅は地上6階・地下4階の巨大な構造で、台湾鉄道・高速鉄道・MRT・桃園MRTの改札が別々の階層に分かれ、さらに複数の地下街が四方へ延びています。出口にはM系統(MRT側)、Z系統(駅南側の站前地下街)、Y系統(駅北側の台北地下街)といった記号が振られ、その数は数十カ所に及びます。あまりの複雑さから、現地では「全台湾最大の迷宮」と呼ばれることもあり、鉄道会社が構内ナビゲーション用のアプリを開発したほどです。

初めて台北駅周辺に泊まる場合は、予約したホテルの最寄り出口を事前に確認しておくと安心です。同じ「台北駅徒歩1分」でも、間違った出口から地上に出ると、大きな駅ビルをぐるりと回り込むことになります。裏を返せば、出口さえ把握しておけば、地下通路を使って雨に濡れずにホテルへ向かえるのがこの駅の強みでもあります。

清代から続く駅の歴史〜現在の駅舎は4代目

台北駅の建物と噴水
台北駅の建物と噴水

台北駅の歴史は、清朝統治下の1891年(光緒17年)にまでさかのぼります。初代の駅は現在地よりやや西の大稲埕地区に置かれ、基隆・新竹方面への鉄道開通に合わせて誕生しました。日本統治時代の1901年には、文芸復興様式の壮麗な2代目駅舎が完成し、1940年代には近代主義様式の3代目へと建て替えられます。3代目は約半世紀にわたって使われ、戦後の台北の発展を見届けた駅舎でした。

現在の4代目駅舎は、台北市区の鉄道地下化事業に伴い1989年9月2日に開業しました。台湾で初めて線路を地下に収めた駅で、閩南式建築を思わせる大きな屋根が特徴です。1階の中央ホールは吹き抜けになっており、2011年の改修で床が黒白の市松模様に張り替えられ、催事や展示にも使われる開放的な空間へ生まれ変わりました。かつてホールの上部には香港から導入されたフラップ式(パタパタ式)の発車案内板が掲げられ、長年旅人に親しまれましたが、2019年に引退し、現在は大型LEDの案内板がその役割を引き継いでいます。待ち合わせの合間に、こうした駅の変遷に思いを巡らせてみるのも一興です。

台北駅周辺に泊まる最大の利点〜5つの鉄道が集まる拠点性

駅に停車中の台湾高速鉄道
駅に停車中の台湾高速鉄道

台北駅周辺に泊まる最大の利点は、何と言っても交通の拠点性です。台北駅には台湾鉄道(台鉄)、台湾高速鉄道(高鉄)、MRT淡水信義線・板南線、そして桃園国際空港へ直結する桃園MRTの5つの鉄道が乗り入れ、1日あたりの利用者は約60万人に上ります。文字どおり台湾の交通の心臓部で、隣接する台北転運站(バスターミナル)からは台湾各地への長距離バスも発着します。

この拠点性は、旅程の自由度に直結します。MRT淡水信義線に乗れば士林夜市方面や淡水へ、板南線に乗れば西門町や台北101のある信義エリアへ乗り換えなしで移動できます。台鉄を使えば、九份観光の入口となる瑞芳駅や、ランタンで名高い十分方面への日帰り旅行も台北駅が起点です。さらに高鉄に乗れば、台中へ約1時間、台南や高雄方面へも半日行動圏に収まります。ホテルに荷物を置いたまま身軽に遠出できるのは、ターミナル駅前に泊まる人だけの特権と言えます。

滞在をさらに快適にする駅周辺の環境

雨の日に強い地下街ネットワーク

台北駅の地下街
台北駅の地下街

台北は年間を通じて雨の多い街ですが、台北駅周辺は地下街が発達しているため、天候に左右されにくいのが特徴です。駅北側には台湾最大級の台北地下街が東西に延び、ゲームやアニメ関連の店、衣料品店、飲食店がずらりと並びます。駅南側の站前地下街、東側へ延びる中山地下街と合わせると、地下だけでかなりの距離を歩けるネットワークが完成しており、デパートや周辺ホテルの多くと直結しています。突然のスコールに見舞われても、地下に潜ってしまえば買い物も食事も移動も済ませられます。

駅ナカ・駅前で完結する食事と買い物

台北駅構内
台北駅構内

台北駅は駅そのものが一つの商業施設です。駅舎2階には台湾料理から日本食まで揃う大規模な飲食フロアが広がり、1階や地下1階には土産物店、ドラッグストア、コンビニエンスストアが入っています。台鉄名物の駅弁「台鉄弁当」を構内で買い込み、ホテルの部屋でゆっくり味わうのも旅の楽しみの一つです。駅前には新光三越台北駅前店がそびえ、周辺には小籠包や牛肉麺の有名店、朝ごはんの店、マッサージ店が密集しています。夜遅くに到着しても、早朝に出発する日でも、食事の選択肢に困らないのはこのエリアならではです。

桃園国際空港とのアクセス

2017年に開業した桃園MRTにより、桃園国際空港と台北駅は乗り換えなしで結ばれています。直達車(快速タイプ)なら第1ターミナルまで約35分で、深夜早朝便を利用する旅行者にとって心強い存在です。また、台北駅の桃園MRT乗り場には一部航空会社を対象とした市内チェックインカウンターが設けられており、対象便であれば出発当日に荷物を預けてから、最終日の観光を身軽に楽しむという使い方も可能です。空港アクセスの良さは、旅の最初と最後のストレスを大きく減らしてくれます。

徒歩で楽しめる周辺の観光スポット

国立台湾博物館と二二八和平公園

台北駅の南口から館前路を歩いて約10分、緑豊かな二二八和平公園の入口に建つのが国立台湾博物館です。1908年創立という台湾で最も歴史のある博物館で、ギリシャ神殿風の列柱とドーム天井を持つ建物自体が見どころです。台湾の自然史や先住民文化に関する展示が充実しており、向かいには恐竜の骨格標本で人気の古生物館(旧勧業銀行の建物)もあります。開館は火曜から日曜の9時30分から17時までで、月曜が休館日です(祝日は開館)。博物館を囲む二二八和平公園は、朝の散歩や台鉄弁当を広げる小休憩にちょうどよい、街なかのオアシスです。

北門と国立台湾博物館鉄道部園区

駅の西側へ歩くと、清代の1884年に築かれた台北府城の城門「北門(承恩門)」が現れます。かつて城門を覆っていた高架道路が撤去され、現在は広場として整備されており、19世紀の城門と現代のビル群が同じフレームに収まる不思議な景観を楽しめます。北門の向かいに建つ赤レンガの美しい建物群が、国立台湾博物館鉄道部園区です。日本統治時代に台湾総督府鉄道部の庁舎だった建物を修復し、2020年に博物館として公開されたもので、台湾鉄道の歴史資料や精巧な鉄道ジオラマが展示されています。こちらも開館は火曜から日曜の9時30分から17時、月曜休館です。鉄道の要衝である台北駅周辺に泊まるなら、旅のテーマとして訪れたい場所です。

問屋街と迪化街方面の街歩き

台北・迪化街の看板
台北・迪化街の看板

台北駅の北側、桃園MRT改札に近い一帯は「後站」と呼ばれる古くからの問屋街です。華陰街周辺にはアクセサリーパーツや雑貨、靴やかばんの卸問屋が軒を連ね、小売りに応じる店も多いため、掘り出し物探しが楽しいエリアです。さらに北門から北西へ足を延ばせば、徒歩10分ほどで乾物や漢方、布地の問屋街として栄えた迪化街に着きます。バロック様式の町屋が続く通りには、リノベーションされたカフェや雑貨店が点在し、永楽市場の布市場も健在です。台北駅周辺の宿は、こうした下町散歩の起点としても優秀です。

台北駅周辺のホテル3選

シーザーパーク台北(台北凱撒大飯店)

台北駅の真向かい、忠孝西路一段に建つ全478室の大型シティホテルです。MRT台北駅のM6出口とエントランスが地下で直結しており、台北市内でも数少ない「駅と屋内でつながるホテル」として重宝されています。客室は約33平方メートルとゆとりがあり、日本語を話せるスタッフが在籍するため初めての台湾でも安心です。隣には新光三越台北駅前店があり、21階の屋上ガーデンからは駅前の景色を一望できます。

シーザーパーク台北(台北凱撒大飯店)

シーザーパーク台北(台北凱撒大飯店)

料金・空室状況を確認:

パレデシン(台北君品酒店)

駅北側の承徳路一段に建つ5つ星ホテルで、ヨーロピアンクラシックを基調とした重厚な内装が印象的です。館内の広東料理レストラン「頤宮(ル・パレ)」は、ミシュランガイド台北で2018年から三つ星を獲得し続けている名店です。客室は30平方メートル以上を確保し、日本語スタッフも常駐しています。長距離バスが発着する台北転運站と商業施設Qスクエアに隣接し、桃園MRTの改札にも近いため、空港との行き来や台湾各地への移動を重視する滞在に向いています。

パレデシン(台北君品酒店)

パレデシン(台北君品酒店)

料金・空室状況を確認:

コスモスホテル台北(台北天成大飯店)

MRT台北駅M3出口から徒歩約1分、忠孝西路一段に建つ1979年創業の老舗ホテルです。全225室にバスタブと温水洗浄便座を備え、フロントは24時間日本語対応と、日本人旅行者への配慮が行き届いています。1階には直営のベーカリーが入り、駅前の立地ながら落ち着いた雰囲気で、深夜着や早朝発のフライトと組み合わせやすい一軒です。

コスモスホテル台北(台北天成大飯店)

コスモスホテル台北(台北天成大飯店)

料金・空室状況を確認:

まとめ〜台北駅周辺を拠点に効率よく台湾を巡る

台北駅の吹き抜けがある中央ホール
台北駅の吹き抜けある中央ホール

台北駅周辺は、5つの鉄道と長距離バスが集まる圧倒的な拠点性、雨に強い地下街、駅ナカで完結する食事と買い物、そして徒歩圏に点在する歴史スポットと、観光の拠点に求められる条件を高い水準で満たすエリアです。駅構内の複雑さという注意点はあるものの、ホテルの最寄り出口さえ押さえておけば、その複雑さはむしろ「濡れない・迷わない動線」として味方になります。市内観光を軸にするなら駅直結のシーザーパーク台北、空港や長距離移動を重視するならパレデシン、コストと安心感のバランスを取るならコスモスホテル台北と、旅のスタイルに合わせて選べる点も魅力です。

航空券と宿泊をまとめて手配したい場合は、JALの台湾ツアーで台北方面のプランを確認できます。台北駅周辺を拠点に、身軽でむだのない台湾の旅を組み立ててみてはいかがでしょうか。

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